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決算数字をもっとカンタンに理解して、経営に活用したい社長さんのためのとっておきの方法

「決算数字をもっと経営に活用したい」
と思っている経営者の方は多いのではないでしょうか。

しかし、その一方で、

・決算数字は、年に1度、決算や確定申告のときにまとめて終わりになっている
・経理担当者や税理士から試算表をもらっても、「売上」と「利益」しか見ていない
・銀行にいつも提出しているが、何をどう見られているのか…

といった方もいらっしゃると思います。

そういった社長さんにお話を伺うと、
その本音としては、

・数字をどう見ればいいのか、よく分からない
・自分や経営にとって、どんな意味があるのかが分からない
・理解できるまでが大変そう、めんどくさそう

といったところがあるようです。

たしかに、決算書の数字は、お金の流れとリンクしないことがよくあります。

たとえば、
・売上や利益が上がっていても、
 資金繰りがラクにならないどころか、苦しくなることすらある
・借金の返済をしても、なぜか経費にならない
・設備投資をしても、なぜかほとんど経費にならない

といったようなことがあると、
「決算書は意味不明だ」と感じても無理はありません。

また、「複式簿記」という壁に、
高いハードルを感じていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
(実際には、必ずしも、ここまで深く理解なさらなくても大丈夫ですが…)

今日は、そんな社長様のために、

ちょっとした知識さえあれば、カンタンに決算数字が頭に入ってくる方法

をご紹介します。

この方法によれば、
たいして苦労せずとも、決算数字がすっと頭に入ってくるようになります。
その結果、決算数字が「経営に活かせる情報」に早変わりします。

 

決算数字をカンタンに理解するために必要なこと

その方法をご紹介する前に、
まず考えていただきたいのですが、

決算数字を経営に活用したいと思っているのにもかかわらず、
実際には、なかなかうまく活かせない

ということがどうして起きるのでしょうか?

要因はさまざまあるでしょうが、
そのなかでも大きいものとして、

決算書や試算表を見ても、
・お金の流れがイメージできず、いまいちピンとこない
・中身が細かすぎて、
 重要なところとそうでないところを強弱をつけて見ることができない

といった点が挙げられると思います。

ということは、逆に

・お金の流れが直感的にイメージできる
・大事なところだけ、ざっくりと表現されている

というものであれば、

・理解しやすく、すぐに頭に入ってくる

・苦労せずとも、決算数字が経営に活かせる情報になる

と、なるはずですね…!

 

お金のブロックパズル

・お金の流れが直感的にイメージできる
・大事なところだけ、ざっくりと表現されている

という条件を兼ね備え、
社長の「かゆいところに手が届く」決算書の見方を
提示してくれるのが、
「お金のブロックパズル」という方法です。

この方法は、西順一郎さんが開発されたSTRAC表というものを、
和仁達也さんという経営コンサルタントの方がアレンジを加えて
広めていらっしゃるものです。

それが、こういった表です。

どうでしょうか?
さすがに、パッと見ただけでは、
そのすごさがなかなか伝わらないかもしれません。

でも、左の売上高から、右の手残りまで、
お金が流れていくんだろうな、という、
なんとなくのイメージはすぐにできますよね。

お金のブロックパズルの優れたところ

このお金のブロックパズル、
いったいどのようなところが優れているのでしょうか?

私が考えるに、以下の2点になるんじゃないかと思います。

①お金の流れを直感的にイメージできる

経営者にとって、より身近で、大事なのが、
資金繰り、つまり、「手残りとしていくら残るのか」という点です。
この意味では、利益は、大事な数字ではありますが、その途中経過に過ぎません。

しかし、決算書では、その途中経過である利益までしか表示されません。
したがって、経営者目線では、「使えない情報」になってしまうのです。

この点、お金のブロックパズルでは、
売上が、最終的に手残りとしていくら残るのか?について、
一連の流れとして図で表現してくれますので、
ひと目見てパッと理解ができます。

しかも、文字情報の羅列ではなく、
パズルで表現していますので、
ひらめきやイメージを大切にされる社長様にとっては、
特に、分かりやすく入ってくるのではないでしょうか。

もちろん、利益から手残りまでの中には、
・減価償却費
・運転資本の増減
など、分かりづらい要素はあり、
これらの見方を学ぶ必要はあるものの、
こちらは、100%でなくていいので、
なんとなく理解していただければ大丈夫なものです。

②大事なところだけ、ざっくりと表現されている

細かい部分をあえてギュッと圧縮して、
大事なところだけを大きく表現している点も非常に優れています。

たとえば、決算書には、
「販売費及び一般管理費」という項目があります。

・役員報酬
・給料、法定福利費
・交際費、会議費
・減価償却費
・車両費、旅費交通費
・研究開発費
・図書研修費
・支払手数料
・雑費

などの項目が、ズラーッと並んでいます。

これを大事なところと、そうでもないところを強弱つけながら見る、
というのは並大抵のことではありません。

確かに、個別でしっかりと見てみたいものもありますが、
まずはメインでみるべきは、
金額の大きな「人件費」でしょう。

それも、役員報酬や給料、法定福利費、福利厚生費など、
個別の金額ではなく、
すべてをまとめた「人件費」としてまずは把握したいものです。
しかし、損益計算書上は、そういった表現をしてくれません。

そこで、お金のブロックパズルでは、
あえて、
・人件費
・その他の固定費
と、割り切って2つだけに分けています。
そして、
生み出した粗利益から、どれだけを人件費に割いているかという、
「労働分配率」という重要な指標を、
これまたひと目で確認できるようにしています。処していくことができます。

 

まとめ

ということで、今回は、
ちょっとした知識さえあれば、カンタンに決算数字が頭に入ってくる方法
についてご紹介しました。

この方法によれば、
決算数字がシンプルに理解できるので、
より経営に活用しやすくなります

たとえば、
・社員の決算ボーナスを増減させると、利益や手残りがどう変わるか
・今期、目標利益を達成しつつ、きっちり借入返済するためには、
 売上をいくら上げればいいか
といったシミュレーションも可能です。

私の顧問先のお客様には、
ご要望に応じて、このお金のブロックパズルを使って、
経営数字の説明やシミュレーションをさせていただいております。

より詳細な見方について、
和仁達也さんの書籍がありますので、興味のある方は一読してみてはいかがでしょうか。

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