「会社を設立する」
というと、何やらおおごとのようですが、
ご自身で設立手続きを行うことができます。
しかも、カンタンかつ安価に。
その代表的な方法として、
会社設立freeeというサービスを利用する方法を取り上げます。
会社設立freeeのメリット
会社設立freeeは、クラウド会計ソフトの会計freeeが展開するサービスです。
特長は以下。
①最小限の質問に答えるだけで、会社設立書類がすぐできあがる
・会社設立にかかるコストが安価に済む
・やり取りがネットでほぼ完結するので(比較的)面倒くさくない
①手続きがカンタン
「会社を自分で設立する」といっても、
多くの中小企業においては、実はそこまで専門的な話は出てこず、
大部分が決まりきったテンプレで対応ができます。
(一番悩ましいのが、会社名をどうするか?という単純な話だったりします。。。)
そこで、最小限の会社の決めごとだけを決めてもらえば、
あとはテンプレで書類をつくってくれて、
あとは案内に従って手続きを進めればOK、というのがこのサービスです。
②コストが安価
通常、定款(会社のルールをまとめた書類)には印紙を貼る必要がありますが、
電子化すると、その印紙が要らなくなります。
自分でやる場合は、この電子化が困難なため、印紙代を負担しなければなりませんが、
会社設立freeeでは、委託業者がこの処理を代行してくれます。
結果的に、自力で全部やるよりも安く収まります。
③(そんなに)面倒くさくない
そんなに面倒くさくない、というのは、
私自身、会社設立freeeを利用して自分の合同会社を設立してみた実感です。
提出書類について、主に体裁面の注意事項が多いのですが、
事細かに注意点を案内してくれるので、
あとは法務局に行って書類を出すだけ、という感じでした。
これがもし、司法書士の先生のところにいって、
どうして会社をつくりたいのか?から話しはじめて…とかだったら、
怖じ気づいていたでしょう(自分も税理士のくせに)。
また押し売りされたり、勝手に課金されそうになったりするんじゃ?
との不安がありました。
この点は、時々宣伝メールが来たり、
開業支援との謳い文句で抱き合わせ販売?のようなPRがあるものの、
無視すればしつこくはありません。
合同会社の定款について補足
前述のように、会社設立freeeでは、定款=会社のルールは、
自分で決めるところ以外は、テンプレが用意されます。
私が見たところ、ごく一般的な事項が記載されており、
特段問題になりそうなものはなさそうでした。
ただし、ネットにまだ出てなさそうだったので、
合同会社の場合の細かい注意点が2つほど。
社員死亡時の規定について
まず、テンプレ定款では、
「社員が死亡した場合⼜は合併により消滅した場合においては
当該社員の相続⼈その他の⼀般承継⼈が当該社員の持分を承継することとする。」
とあります。(※社員=出資者です)
一見違和感のある規定ですが、
これは、出資者が一人だけで、その出資者が死亡した場合、
上記のルールが無ければ、自動的に会社が無くなってしまう(会社法641条)ために、
その予防としての規定です。
したがって、よく分からずに削ってしまわないようにしましょう。
申告期限延長届との兼ね合い
また、税理士目線の話ですが、
テンプレ定款のままでは、 法人税の申告期限延長届が出せません。
たとえば以下のような条文を追加することで、出せるようになります。
(計算書類及び定時社員総会)
第●条 当会社は毎事業年度の終了後に計算を行い、
次に掲げる計算書類を作成して、10年間これを保存する。
(1) 貸借対照表
(2) 損益計算書
(3) 社員資本等変動計算書
(4) 個別注記表
2 業務執行社員は、上記に掲げる計算書類を、
定時社員総会に提出し、又は提示するとともに、
総社員の承認を受けなければならない。
3 定時社員総会は、毎事業年度の終了後3ヶ月以内に招集することとする。
(なお、計算書類の作成と10年間の保存は、どっちにしろ義務です。会社法617条)
【編集後記】
自宅から事務所まで、たまに走って通ってますが、
通勤時間帯だと、なんだアイツは、みたいな目線が結構多くて、快感です笑。
【昨日の一日一新】
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