税理士として独立するなら会計士試験!監査法人童貞の仙台の会計士の主張

税理士として独立したいなら、
公認会計士試験ルートをオススメします。

会計士試験合格後、
監査法人を経由しないまま
税理士として独立した私の実体験よりお話しします。


勉強開始時に買った電卓。7年経って、
ついに液晶がいかれてしまいました。※iPhone7にて撮影

 

会計士試験は意外とリスクが低い

5年あれば確実に受かる

会計士試験の直近の合格率を見てみたのですが、

一次試験:18.2%
二次試験:37.2%

私がはじめて一次試験を受けたときは数%とかだった気がしますが、
だいぶ上がってますね。さすが受験生減少効果。

一次試験受験者の中には、
明らかに合格しそうにない「お試し受験者」もいますから、
一次試験の合格率25%、
二次試験の合格率を33.3%として、
確率的に会計士試験に合格するのに必要な年数を
見積もってみると、
遅くとも5年以内には合格する計算になります。

2019年1月に勉強を開始するとして、
一次試験は、
・2019年12月
・2020年5月
・2020年12月
・2021年5月
の4回のチャンスのどこかで合格するでしょう。

仮に一番遅い2021年5月に合格したとして、
二次試験は
・2021年8月
・2022年8月
・2023年8月
の3回のチャンスのどこかで合格するはずです。

会計士試験は、基本的に相対試験で、
受験者数によって合格率は多少は変わります。

だとしても、上記のように考えると、
それほどリスクの高い試験ではないことが分かります。
(勉強しないと受かりませんけどね!)

 

合格の持ち越しというアドバンテージ

会計士試験は、大学入試に似た試験制度です。

・一次試験(マークシート)
・二次試験(記述式)

この2つの試験の合格が必要です。

ただ、大きな違いがあって、
一次試験は年に2回開催されます。
どっちかに合格すれば、二次試験に進めます。

また、合格の持ち越しがあり、これが大きいです。
一次試験に合格すると、
翌年以降2年間は二次試験のみの受験でよくなります。

また、二次試験についても、
一つの科目に合格すると、
翌年以降2年間はその科目を受験しなくてよくなります。

つまり、長く受験している人ほど有利に勉強を進められるため、
勉強長期化リスクを下げる効果をもたらします。

会計士試験=難しい、というイメージが先行しがちです。
しかし、(カンタン、とまでは言わないにしても)
そんなにリスクが高いわけじゃないことはご理解いただけるかと。

後述しますが、税理士試験の長期化リスクの方が無視できないのでは、
と思ったりします。

 

飽きっぽい人は会計士試験がいい

瞬発力勝負の会計士試験

税理士試験は「持久力」、
会計士試験は「瞬発力」の勝負です。

税理士試験は完全科目合格制。
一度科目合格したら、ずっと持ち越せますが、
会計士試験では、原則的には一発勝負です。
(科目合格もありますが、2年間の期限付き)

また、税理士試験は1年に1科目ずつの受験が可能ですが、
会計士試験は、
一次試験4科目、二次試験5科目を一度に受験します。

・科目数が多い
・短期決戦

だから会計士試験の方がきつい、という意見も聞くのですが、
私に言わせりゃ、
何年もダラダラ勉強し続けなければならない、
しかもひたすら暗記、暗記、暗記…の
税理士試験の方がよっぽどきついです。

 

飽きっぽい性格なら会計士試験

思うに、自分の性格で選んでもいいんではないでしょうか?

すなわち、
飽きっぽい性格なら会計士試験、
我慢強い性格なら税理士試験が向いています(暴論)。

会計士試験は、
いろいろな科目があるので、勉強していて飽きません。
また、短期決戦ですので、モチベーションが切れにくいです。

税理士試験は、
通常、同時受験は3科目が限度でしょうし、
働きながら受験するスタイルが一般的。
科目合格の有効期限も無いので、
どうしても長期化しがちです。

「不器用で、一度にたくさんのことができない」人も会計士試験がいいです。

受験科目こそ会計士試験の方が多いですが、
税理士試験は「働きながら勉強する」という
究極のマルチタスクをこなさなければなりません。

対して、会計士試験は、受験専念が一般的です。
(もちろん財政面との相談もありますが。。。)

私は最初の1年は働きながら勉強していましたが、
勉強時間が取れずに死にそうになった上、
仕事に対するエネルギーを勉強に振り向けなければならず、
そのことに対する職場に対する後ろめたさが本当に耐え難かったです。

 

働きながら勉強、は悲劇を生む

税理士試験の科目合格制も、いかがなものか、と思ったりします。

「働きながら勉強できる」といえば聞こえがいいですが、
実際には、残り1〜2科目のまま、
何年も試験にトライし続けては落ち続けている方のお話をよく耳にします。

勤務時代の税理士法人でも、
仕事に押しつぶされて心が折れ、
勉強と両立できていない方を見てきました。

やるにしても、職場選びは本当に吟味しないとダメでしょうし、
いずれにしてもさっさと合格する、という意識が無いとダメでしょう。

もしそれができないのなら、
あえて会計士試験を選ぶ、という考え方もあるのではないかと思います。

 

実務は会計・税務だけじゃない

「深く」より「広く」が先

税理士試験は「狭く、深く」、
会計士試験は「広く、浅く」の勝負です。

しかし、実務は「広く、深く」が求められます。

で、このうち「深く」は、実務の中で掘り下げますので、
そこそこできるようになる(というかやらざるを得ない)のですが、
「広く」は、志しを高く持たないと厳しいです。

なので、試験勉強をやってるうちに、
「広く」はやっておいた方が良いです。
だからこそ、「広く、浅く」の会計士試験はオススメです。

 

なんでもかんでも聞かれる

実際、実務に入ると、
会計や税務のみならず、なんでもかんでも聞かれます。
そんな時、会計士試験の勉強をしておいてよかった
と思うことがしばしばあります。

なかでも、コスパが高いのが会社法
・会社の設立
・会社の解散清算
・株式会社と合同会社の違い
・会社の機関構造
・計算書類等の作成
などが役に立ちますが、税理士試験にはありません。

また、民法関係や
特殊法人関係(公益法人、医療法人、社会福祉法人等)も、
会社法との比較で理解できるので、
頭に入っていきやすいです。

管理会計論も会計士試験特有ですが、
割引現在価値などはビジネス上有用な考え方です。

以前、とある社長から、
秘伝のタレを作るノウハウを100万円で買わないか?
との打診を受けたが、相場ってどんなもん??
と聞かれたことがありました。

「わ、わかんねぇ…」と思いつつ、
とっさに思いついた、
会計士試験で習った割引現在価値の話をして、
会計士の世界ではこうやって価値を見積もりますよ、
とお伝えしたところ、
非常に感激されたことがありました。

 

広く構えておく

もちろん、会計士試験にも税理士試験にも
出てこない話もたくさん出てきます。

・労務関係(給与計算、社会保険)
・生命保険
・補助金、助成金
・IT、Excel

あらかじめ全部拾うのは無理なので、
大事なのは「調べりゃなんとかなる」という根拠の無い自信を持って
オープンスタンスで構えることだったりします。

勤務時代、会計士と税理士が混在する税理士法人におりましたが、
このオープンスタンスの人が、
税理士には少なく、会計士には多かった印象です。

その要因として、
会計士と税理士の試験科目の「広さ」の違いがあるのかな、と思ったりします。

 

監査はやらなくても会計士になれる

会計業務で要件は満たせる

たまに会計士の方でもご認識が無い方がいるのですが、
監査法人に入らなくとも、
会計監査の経験がまったく無くとも、
会計士になることができます。

資本金5億円以上の会社の
会計業務や財務関係のコンサルティング等でも、
実務要件を満たせます。

資本金5億円、というのは、
所属する会社でもいいし、
お客さんの会社でもいいです。

私自身も、会計士登録にあたっては、
税理士法人に所属し、
・(税務顧問業務の範疇で)連結決算のサポートを行った
・有価証券報告書の作成サポートをした
で、認めてもらいました。

上場企業の経理経験で要件を満たす方もいらっしゃいます。

 

中小企業には監査経験が足かせになる

勤務時代、会計士と税理士が混在する
某税理士法人に所属していました。

その中で印象的だったのが、
監査法人で経験を積んでから税理士法人に移ってきた人が
「1円がストレスになる」と言っていたこと。

会計監査では「金額的重要性」という言葉があって、
要は「細かい数字は多少間違っててもいいよね」、
という、ある種おおらかな世界です。

しかし、税務の世界では、
1円のズレ、1つのズレで、税金が動いてきますので、
「多少は間違っててもいいよね」とは言ってくれません。
税務署が。

下積み時代に、監査のおおらかな考え方に慣れてしまうと、
税務の領域にやってきた時に、相当なストレスを感じるそうなのです。

そのときに「ヘタに監査なんてやらないでよかった」と心の底から思いました。

というわけで、監査なんてやらなくても
会計士にも税理士にもなれますので、
安心して会計士試験を目指してください。

 


編集後記

それにしても、
受験生減ってるんですねー。
久々に試験統計をみてびっくりしました。
市場的なニーズはあるんですけどね…

昨日の一日一新

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※一日一新とは→こちら

飯塚 千隼

仙台初のWordPressブロガー税理士・公認会計士。
クラウド会計・Excel・ITを駆使して経理効率化。
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